Mr.Big「Daddy, Brother, Lover, Little Boy」のギターソロについて
この曲を弾いているポール・ギルバートは、彼以降に登場したプロ・アマ問わず全てのテクニカル系ギタリストへ強い影響を与えた重要な人物である事はイマサラ説明するまでも無い事ですよね。
ポールのギタープレイ全般の特徴と言えば、難易度は高いモノのシッカリと構築されている理路整然とした高速フレーズで、その基となるアイデアや基本的な方法論は多くのテクニカル系ギタリストがパクッ・・・、じゃなく『借用』しており、ソレはもはや「ポールの速弾きにおける基本的な方法論」なんて次元ではなく「現代ロックギターの速弾きにおける基本的な方法論」と言っても過言では無いレヴェルにまで広まり定着しています。
で、今回取り上げる「Daddy, Brother, Lover, Little Boy」のギターソロは、前述の「難易度は高いモノのシッカリと構築されている理路整然とした高速フレーズ」の代表例であり、同時にポールの代表的プレイでもあると思いマスガ、
このギターソロには明らかなミスがあって、具体的なCDタイムで言うと2:25辺り、TABで言うとこの印をつけた箇所ですけど(下の図の上側のTAB)、
オリジナルのアルバムヴァージョンでは印をつけたところで【2弦・13F】を弾くべき所で《2弦・14F》を弾いています(←スローにして聴くとよく分かります)。
ただ、もしかすると「ポールがそう弾いてるんだから、ミスもヘッタクレも無いジャン」と言う人が居るかも知れませんが、彼の教則DVD「ギターズ・フロム・マーズ1[クラシック編]」において、彼自身が当該箇所を【2弦・13F】で弾くように解説しており、実際にスローテンポで演奏してみせた際にも【2弦・13F】で弾いているんですが、
通常テンポによる通しのデモンストレーションでは自分が解説していたのとは違う《2弦・14F》で弾いて居るわけです(←この解説やデモはYoutubeに転がってマスよ)。
ちなみに、ポールがライヴでこの曲を演奏している動画を複数見ましたが、そのホボ全てが自身の解説とは異なる《2弦・14F》を弾いていました。
まぁ「だから何?」と言われるとソレまでなんですけど、世の中に出回っている大多数の譜面やカバー演奏は「彼が解説した通り(=彼の想定通り)ではあるが、アルバム等ではソウ弾いていない音・ポジション」を採用しているわけですから、特に、お金を払って購入しなければならないスコアなどの場合だと「チャンと採譜してくれよ」と思ったりもする訳です。
もっと突き詰めるなら、下の赤丸で囲った音のドチラか、もしくは両方を休符(=弾かない)にしている譜面もチラホラありますが、
先述の教則ビデオでは当該箇所で休符を挿まず↑のTAB通りに弾くようポール自身が解説している訳ですけど、実際にアルバムをよく聴いてみると、↑のアトの方=1弦・15Fは超贔屓目に見ると(聴くと)何とか鳴っているような気がしないワケでもないって感じではありますが、先の方=1弦・17Fは明らかに鳴っておらず直近の1弦・19Fが鳴ったまま(=アウト)っすね。
つまり、ココの箇所の完コピ譜面は大甘査定を含めると↓
ってことになるワケです。
「んじゃ、最初にアンタが載せた『ポールが実際に弾いているバージョン』ってのも間違ってたんジャン」って言われるとアレですが・・・、ソレは置いといて、
ポールにはこの手の「自分で解説している音・ポジションと、実際に演奏する際に弾く音・ポジションが違う」ってパターンが他にもあって、今回とりあげたポジションと同じような箇所で起こっているパターンで言えば、Racer X「Technical Difficulties」のアウトロでの息の長い「Eマイナースケール6連駆け上がり」のところ、CDタイム=4:09辺りで、丁度この辺りのポジションつまり12F付近において、「1弦・15F」を弾くべきところで「1弦・16F」を弾いてたりします(実はこの直前直後にもオカシなトコはあるんですケド)。
モチロン(?)、Youtubeに転がっている彼自身の解説動画ではココを「1弦・15F」と弾いていますし、そもそも、Emコード上におけるEマイナースケール一発のフレーズで「Emコードの3rd」である「1弦・15F」をメジャー3rdの「1弦・16F」で弾いたら違和感アリアリなんですが、速く弾くとどうしてもソウ弾いちゃう癖みたいなモンがあるらしいデスね(←ポールの複数のライブ動画をチェックしてもシッカリと「1弦・16F」の方で弾いてマスシ)。
「Daddy~」にしても「Technical ~」にしても、ポールはフィンガリングパターンで覚えちゃってるっぽいのでコウ言うことが起こるんだろうナァ~と思うんですけど。
長くなったので今回はこの辺で終わりたいと思いマスガ、このブログではギター専門誌だとスポンサーとの関係やら何やらで恐らく書けないであろう「アルバムでのミスとオボシキもの」もチョクチョク書いていこうかと思っています。
最後に、そんな人はまず居ないと思うんですが一応書いておきますと、間違っても、この記事を見たあとでポールのツイッターへ行き「ココ、ミスってますよね」などと書き込むような無粋な事はしないようにしてクダサイ。
ポールのギタープレイ全般の特徴と言えば、難易度は高いモノのシッカリと構築されている理路整然とした高速フレーズで、その基となるアイデアや基本的な方法論は多くのテクニカル系ギタリストがパクッ・・・、じゃなく『借用』しており、ソレはもはや「ポールの速弾きにおける基本的な方法論」なんて次元ではなく「現代ロックギターの速弾きにおける基本的な方法論」と言っても過言では無いレヴェルにまで広まり定着しています。
で、今回取り上げる「Daddy, Brother, Lover, Little Boy」のギターソロは、前述の「難易度は高いモノのシッカリと構築されている理路整然とした高速フレーズ」の代表例であり、同時にポールの代表的プレイでもあると思いマスガ、
このギターソロには明らかなミスがあって、具体的なCDタイムで言うと2:25辺り、TABで言うとこの印をつけた箇所ですけど(下の図の上側のTAB)、
オリジナルのアルバムヴァージョンでは印をつけたところで【2弦・13F】を弾くべき所で《2弦・14F》を弾いています(←スローにして聴くとよく分かります)。
ただ、もしかすると「ポールがそう弾いてるんだから、ミスもヘッタクレも無いジャン」と言う人が居るかも知れませんが、彼の教則DVD「ギターズ・フロム・マーズ1[クラシック編]」において、彼自身が当該箇所を【2弦・13F】で弾くように解説しており、実際にスローテンポで演奏してみせた際にも【2弦・13F】で弾いているんですが、
通常テンポによる通しのデモンストレーションでは自分が解説していたのとは違う《2弦・14F》で弾いて居るわけです(←この解説やデモはYoutubeに転がってマスよ)。
ちなみに、ポールがライヴでこの曲を演奏している動画を複数見ましたが、そのホボ全てが自身の解説とは異なる《2弦・14F》を弾いていました。
まぁ「だから何?」と言われるとソレまでなんですけど、世の中に出回っている大多数の譜面やカバー演奏は「彼が解説した通り(=彼の想定通り)ではあるが、アルバム等ではソウ弾いていない音・ポジション」を採用しているわけですから、特に、お金を払って購入しなければならないスコアなどの場合だと「チャンと採譜してくれよ」と思ったりもする訳です。
もっと突き詰めるなら、下の赤丸で囲った音のドチラか、もしくは両方を休符(=弾かない)にしている譜面もチラホラありますが、
先述の教則ビデオでは当該箇所で休符を挿まず↑のTAB通りに弾くようポール自身が解説している訳ですけど、実際にアルバムをよく聴いてみると、↑のアトの方=1弦・15Fは超贔屓目に見ると(聴くと)何とか鳴っているような気がしないワケでもないって感じではありますが、先の方=1弦・17Fは明らかに鳴っておらず直近の1弦・19Fが鳴ったまま(=アウト)っすね。
つまり、ココの箇所の完コピ譜面は大甘査定を含めると↓
ってことになるワケです。
「んじゃ、最初にアンタが載せた『ポールが実際に弾いているバージョン』ってのも間違ってたんジャン」って言われるとアレですが・・・、ソレは置いといて、
ポールにはこの手の「自分で解説している音・ポジションと、実際に演奏する際に弾く音・ポジションが違う」ってパターンが他にもあって、今回とりあげたポジションと同じような箇所で起こっているパターンで言えば、Racer X「Technical Difficulties」のアウトロでの息の長い「Eマイナースケール6連駆け上がり」のところ、CDタイム=4:09辺りで、丁度この辺りのポジションつまり12F付近において、「1弦・15F」を弾くべきところで「1弦・16F」を弾いてたりします(実はこの直前直後にもオカシなトコはあるんですケド)。
モチロン(?)、Youtubeに転がっている彼自身の解説動画ではココを「1弦・15F」と弾いていますし、そもそも、Emコード上におけるEマイナースケール一発のフレーズで「Emコードの3rd」である「1弦・15F」をメジャー3rdの「1弦・16F」で弾いたら違和感アリアリなんですが、速く弾くとどうしてもソウ弾いちゃう癖みたいなモンがあるらしいデスね(←ポールの複数のライブ動画をチェックしてもシッカリと「1弦・16F」の方で弾いてマスシ)。
「Daddy~」にしても「Technical ~」にしても、ポールはフィンガリングパターンで覚えちゃってるっぽいのでコウ言うことが起こるんだろうナァ~と思うんですけど。
長くなったので今回はこの辺で終わりたいと思いマスガ、このブログではギター専門誌だとスポンサーとの関係やら何やらで恐らく書けないであろう「アルバムでのミスとオボシキもの」もチョクチョク書いていこうかと思っています。
最後に、そんな人はまず居ないと思うんですが一応書いておきますと、間違っても、この記事を見たあとでポールのツイッターへ行き「ココ、ミスってますよね」などと書き込むような無粋な事はしないようにしてクダサイ。
【追記】
この記事の主要な内容は↓の動画を見た方が分りやすいと思いマス
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